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August 11, 2005

蔑称と語源

蔑称: その人や物を軽蔑して呼ぶ称。(大辞林 第二版 (三省堂)より)

次の文章は僕のお気に入りのハードボイルド作家原りょう氏のエッセイ集「ミステリオーソ」より抜粋。
「ハードボイルドの語源は"固く茹でた卵"のことらしく、流動食のごときヤワな文章と違ってボソボソと喉を通りにくいが、それだけ含蓄も滋養もある、という意味だろうか。使われた当初はすべてのジャンル名と同じく"蔑称"だったに違いない。ジャズ、印象派、歌舞伎、純文学、どれも元来は蔑称である。」

歌舞伎は、「傾く(かぶく)」から「頭を傾ける」が本来の意味であったが、頭を傾けるような行動という意味から「常識外れ」や「異様な風体」を表すことが語源、Jazz は女郎屋とか、それに関連するスラングの Jass が語源らしい。

さて、聖書に出てくるパリサイ派。パリサイ派という言葉も自分たちから言い出したことでは無く、回りから言われていたことだったらしい。意味としては「分離派」とでも訳そうか。最初は「聖」と「俗」を分離する、自分たちはできるだけ「聖い」信仰に生きたいと考えていた集団だったのかもしれない。この考え方自体は間違いじゃない。でもやがて実生活から分離して自分たちの生き方だけが「聖い」んだと公言していたのだろう。今では pharisaical という単語は「独善的な、偽善的な」という意味に使われている。

私の属する教会はプロテスタント。このプロテスタント-抗議をする者-というのも自分で言い出した言葉じゃないね。カトリック教会から、あいつらは抗議者だ、(カトリック)教会の権威に従わない不従順な連中だ、みたいに蔑みの言葉で言われていたのかもしれない。

プロテスタンティズムに重要な人物でジョン・ウェスレーという人がいる。彼はメソジスト教会を始めたことで知られているが、メソジストという言葉もその起源は「几帳面屋」といった蔑称。methodism は一定の方法の実践、規律正しいやり方、方法の偏重、形式にこだわる、という意味がある。

そして「クリスチャン」。これも回りからの蔑称であろう。最初クリスチャンは「道の者」とよばれていた。「クリスチャン」とはキリスト(クリスト)に属する者、キリスト(クリスト)の奴隷の意。

最初は蔑称であったとしても、その意味は時代の流れとともに変化する。Jazz という言葉が低俗なスラングから出発し、ビルの地下の暗い場所で偏屈な人々によって演奏され聞かれた時代から、今ではちょっとおしゃれな音楽ジャンルになった。歌舞伎にいたっては国の宝でっせ(笑

クリスチャンも創成時はユダヤ人の迫害を受け、ローマ皇帝ネロの迫害を受けてきた。聖書も焚書の憂き目にあってきた。日本では徳川時代、そして大日本帝国時代に迫害を受けた。現代では共産党や唯物論者、唯物史観者達から迫害を受けた。保守的な神学は先進的フェミニスト達、ヒューマニスト達から攻撃を受ける。目に見える迫害では無いが、今の日本において、なんとなく居心地の悪さを感じているクリスチャンは少なくないだろう。日曜日に教会に行くということだけで子どもが学校で友達から軽い嫌がらせを受けることは良く聞く。

今の時代はクリスチャンであることが社会的に苦しいと感じることがあるかもしれない。しかし、クリスチャンは永遠を考える。イエス・キリストの十字架から2000年間、変わらず光り輝く価値がここにはある。時の政府から迫害を受け、聖書は焼かれる。それでも2000年間、キリストは輝いてきた。僕はそこに神の御手の働きを見いだす。

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